設計の第二段階が、実施設計です。実施設計とは、基本設計で決定した間取りをもとに、工事を実施するために必要となる詳細な図面を、設計事務所が作成するものです。逆に言うと、基本設計が完了していないと、実施設計に入ることはできません。実施設計にかかる期間の目安は、おおよそ2~3ヶ月程度です。
具体的には、設計事務所との打合せを重ね、内外装材や、キッチン・浴室などの設備、照明器具のタイプ、コンセントやスイッチの位置など、細部について一つひとつ決めていきます。打合せでは、設計事務所から商品のカタログやサンプルなどが提示されますが、できる限りショールームへ足を運んで実物を確認した上で選びましょう。
設計担当者は、標準的な仕様についてはあらかじめ予算に入れ込んで設計しますが、特にキッチンや浴室など設備に関しては、通常よりグレードの高い物を選ぶと、当初の予算を簡単にオーバーしてしまいます。打合せの際は、要望がどの程度のコストアップに繋がるのかを設計事務所に見当をつけてもらいながら、慎重に選択してください。
打合せの内容を設計事務所が図面や仕様書に落とし込み、実施設計図書を作成します。実施設計図書の内容は多岐にわたり、すべてを確認することは難しいですが、後々「こんなはずではなかった・・・」などということの無いように、必ず目を通し、分からないことは設計事務所に確認しましょう。
最後に、実施設計業務完了報告書に署名・捺印して実施設計が完了します。