2×4工法

   

北米から移入された2×4(ツーバイフォー)工法は、主に2×4インチの断面の木材を使うことからこのように呼ばれています。軸組工法が線材で構成するに対し、床の上に壁、壁の上に天井や屋根を乗せるというようにして、面材を組み立てていくもので、正式には枠組壁工法といいます。この工法は、材料やくぎ・金物のサイズ、使用箇所から施工の手順まで細かくマニュアル化されていることから、施工者の技量に左右されにくく、均一な品質と性能が実現可能なため、徐々に増えてきています。

2×4材で組んだ枠に構造用合板などを釘打ちしたパネルが耐力壁となり、この耐力壁を建物全体にバランス良く配置することで自重や地震、風圧に耐えられるようになっています。

面材で構成するため、線材で構成される在来軸組工法に比べて、窓や扉など開口部の大きさにも制限を受け、間取りの自由度も低くなります。また、増改築時は、耐力壁の量やバランスを考慮する必要があることから、対応が難しい工法と言えます。将来リフォームを考えている場合は、設計当初から、増改築を想定して間取りを検討することをおススメします。

パネル化された床や壁をつなぎ合わせる工法のため、気密性、断熱性に優れたものとなりますが、床と壁の接合部などで防湿シートが切れてしまうため、各取り合い部の施工に注意が必要です。また、湿気に弱いため、防湿、防腐、防蟻処理が必要です。

在来軸組工法と比較すると工期は短く、規模や条件にもよりますが、一般的な2階建ての30坪程度の住宅で約4ヶ月程度です。 建設費は在来軸組工法よりも高価となる場合が多いですが、鉄骨造や鉄筋コンクリート造と比べると比較的安価です。