火災保険

   

火災保険は、一戸建てやマンション、ビルなどの建物と、建物の中にある家財を補償します。火災保険は、「保険の対象」ごとに加入する仕組みになっていますので、建物だけに保険をかけた場合は、火事で家が燃えてしまったときに受け取ることができる保険金は建物が受けた被害の分だけになります。この場合、家財の被害については保険金を受け取ることができません。家財の被害について補償を受けるためには、家財も「保険の対象」として火災保険を申込む必要があります。

火災保険料は保険金額と保険料率、保険期間、地域によって算出され、長期の火災保険料を一括で支払う場合、10万円程度の保険料が目安となります。

また、火災保険は建物の評価額に対して保険金が支払われるため、10年後、20年後に新築当時と同じ金額の保険金は支払われません。火災保険の保険金だけでは、再建築の資金をまかなえないことがあるため、再建築の資金を基準として保証する「価額協定特約」を採用することを検討しましょう。

価額協定特約

価額協定特約とは、火災保険の特約のひとつで、契約金額を、時価額ではなく「再調達価額」により補償するものをいいます。再調達価額とは、保険契約の対象と同等のものを新たに新築・購入・取得するのに必要な資金のことをいいます。

一般的に、火災保険では時価額を基準として保険金が支払われることになりますが、建物や家財は経過年数によって時価額が下がるため、補償を時価額のまま契約すると、支払われる保険金は損害額より低くなってしまいます。しかし、価額協定特約を付帯することにより、再調達価額により補償されることになります。

火災保険は任意の保険ですので、加入する際には保険会社から提案された保険の内容をそのまま鵜呑みにするのではなく、内容をきちんと確認し、万が一に備えましょう。