シロアリ

   

木造住宅の耐久性を長期的に保つ上で配慮すべきことは、シロアリと腐朽菌による木材の劣化です。日本はヤマトシロアリの他様々な種類のシロアリが全国各地に生殖しています。シロアリ対策では、家を建てる前、建てた後に気を付けなければならないことがあります。

   

家を建てるとき

シロアリは、基礎のコンクリートが柔らかければそのコンクリートをかじりながら、土の中から基礎に沿って住宅内部の木材へと進んでいきます。また、基礎を造る際にコンクリートを打ち継いだ場合、その打ち継ぎ部分の処理が施されていないと、シロアリはその継ぎ目からも侵入していきます。なるべく基礎は継ぎ目なく一体で打設をするのが好ましいのですが、もし打ち継ぎをするのであれば、継ぎ目部分に隙間ができない様に処理を施してもらいましょう。

土台や柱などは、地盤面から1m程度の高さまで防蟻処理を行う方がよいでしょう。ただし、薬剤によっては人体に影響を及ぼすものもありますので、気になる場合は事前に工務店などに確認しましょう。また、床下などは点検ができるように点検口や人通孔を設け、なるべく床下の高さを確保しましょう。点検ができることにより、被害の早期発見、早期駆除につながります。

   

通風・換気

シロアリの被害を受けやすい住宅は、木材、温度、湿度、酸素の4つの条件がそろっているものです。木造の場合は、このうちの木材と温度、酸素を取り除くことは難しいので、建てた後の対策としては、湿気を除くことが重要となります。木材には水がかからない造りとし、水がかかる部分には防水処理を行いましょう。

シロアリは光と風に弱いので、床下だけでなく家全体の風通しを良くすることも大切です。これはシロアリの発生だけでなく、木を腐らせる「腐朽菌」の発生を防ぐことにもなります。

一般的に木材が傷んで床がふかふかするなどの場合、シロアリ被害と思われがちですが、この腐朽菌による被害も大きいのです。通風、換気を心がけることによってシロアリ被害と腐朽菌による被害の予防になります。基礎の換気口や基礎パッキン部分は、床下の通風を確保するための大事な場所ですので、通風の妨げになるような物を置いたり塞いだりすることのないようにしましょう。

   

蟻道

基礎部分や床下の木部に、土で造られたトンネル状の通路がないかを点検しましょう。それはシロアリが排泄物などでつくる「蟻道」というシロアリの通り道です。蟻道を見つけた場合は、信頼のできる業者に依頼し、駆除処理をしてもらいましょう。